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唾液による再石灰化(さいせっかいか)

唾液による再石灰化(さいせっかいか)

前回「ミュータンス菌」が飲食物中の糖分を分解して酸を作りだし歯のエナメル質を溶かし、むし歯の原因を作り出すことをご案内致しました。
今回は唾液の働きについてご案内します。ph

酸の原料は飲食物中の糖分で、食べたり飲んだりするのをやめれば、酸もつくられません。
酸性になった口のなかも唾液の働きで中和されます。唾液はリン酸やカルシウムを含んでいますので、脱灰(だっかい)された歯を修復する働きがありこの作用を「再石灰化」といいます。
私たちの口のなかでは飲食の度に脱灰と再石灰化が繰り返されて、脱灰が起こっても、再石灰化されていれば、むし歯にはならないのです。
でも、いつも糖分を口にしている、いわゆる 「だらだら食べ」をしていると、唾液による中和や再石灰化が間に合わず、脱灰された部分が続きその部分がむし歯になっていきます。

歯の表面が脱灰されても、初期のむし歯であれば、再石灰化が起こることで修復が行なわれ、むし歯になるのを防ぐわけです。

さらに再石灰化現象では、溶かされた歯の表面のエナメル質を、ただ元に戻すのではなく、結晶構造を変化させて、溶ける前の歯よりも硬くてむし歯に強いエナメル質に変化させる作用があります。

唾液のはたらき

1.溶解作用
(味物質を溶解して、味覚を促進させる)
2.洗浄作用
(食べ物のカスを洗い流す)
3.抗菌作用
(抗菌作用を含んでおり、病原微生物に抵抗する。)
4.pH緩衝作用
(pHを一定に保ち、細菌の繁殖を抑える)
5.保護作用
(歯の表面に皮膜をつくり、虫歯を防ぐ)
6.円滑作用
(発音や会話をスムーズにする)

この記事が書かれた日:2015年06月05日

カテゴリ:唾液

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