入れ歯のメリット
- ブリッジでは対応できないような大きな欠損に有効な治療法。
- ブリッジのように両隣りの歯を削る必要がない。
（代わりにバネで固定する場合がある） - 保険適用も可能。
（使用する材料に制限あり）
入れ歯のデメリット
- 部分床義歯に隣接している歯が虫歯になりやすくなる。
- 歯にクラスプ(止め金)がかかるので、見た目が良くない。
- ものを噛む能力が低い。(天然の歯の約20％)
- 違和感が強い。
- 骨がだんだんと痩せてくることで、徐々に合わなくなってくる。
このため、定期的な調整が必要となる。
部分入れ歯の治療期間
- 最短で通院5回
- 期間は約5週間(型取り → 噛み合わせの決定 → 仮入れ歯の試適 → 装着 → 調整)
ただし、粘膜に問題があった場合などにはそれに対する治療を行う必要があるので、治療期間が上記よりも長くなります。
保険の部分入れ歯とは
入れ歯は自分の歯と同じように噛むことは出来ず、使いこなすためにはある程度の練習・慣れが必要です。
保険診療の部分入れ歯では、入れ歯を支えるために、「クラスプ」という金属のバネを歯に引っ掛ける必要があります。そのため見た目が悪くなってしまいます。
しかし、保険診療ではこの様な部分入れ歯しか作れません。
物を噛む能力は、天然歯（自分の歯）の約20％程度です。
部分入れ歯の使用に関しての注意事項
- 入れ歯にとって不適当な食べ物があるので、入れ歯装着当初は避けてください。
- 出来るだけ両側で噛むように食べてください。
- 入れ歯には温度感覚がないため熱い食べ物に気を付けてください。
- 最初は発音しにくいことがあります。
- 圧迫感がある場合には入れ歯を外し、しばらくしてから再び装着するようにしてください。
これを繰り返しながら、徐々に装着している時間を長くするようにしてください。 - 痛みがある場合には義歯を外し、当院にて入れ歯の調整が必要です。
- 義歯を長期間装着しないでいると、残った歯が動いて義歯が入らなくなるので注意してください。
- アゴの骨が少しずつ痩せて入れ歯が合わなくなるので、定期的な調整が必要です。
保険適用の入歯
スルフォンデンチャー
こんな患者様におすすめ
- 保険適用ご希望の方
特徴
| 全体 | 吸水が少なく衛生的 熱に強く、煮沸消毒ができます 耐久に優れ、破損しにくい義歯 |
|---|---|
| 色 | 歯肉色 |
| 形態 | フルデンチャー、パーシャルデンチャー |
| 材質 | コバルトクロム合金+ポリカーボネート樹脂 |
保険外の入歯一覧
スマートデンチャー
こんな患者様におすすめ
- 金属部分が見えるのを好まない
- 金属アレルギー症の患者様の場合、樹脂のみの製作も可能（但し、耐久性・機能性には劣ります）
特徴
| 全体 | 審美性に優れている。（クラスプが無いため、入れ歯と分かり難い。） 薬事承認されているため安心。 生体為害性が低い。 吸水性が低い。 簡単な修復が可能 |
|---|---|
| 色 | 床：クリアピンクのみ 人工歯：硬質レジン歯 各色、モールド対応 |
| 形態 | フレーム：シルバー系 |
| 材質 | ポリエステル樹脂 または ポリカーボネート樹脂・コバルトクロム・チタン |
トルティッシュプレート
こんな患者様におすすめ
- 食べ物のうまみを味わいたい
- 唾液の量が少なく、唾液を感じたい
- 口腔乾燥症の患者様
特徴
| 全体 | 唾液が通るメッシュプレートを用いた義歯 味、熱を感じることができます |
|---|---|
| 色 | 床：歯肉色 フレーム＆口蓋：シルバー系 |
| 形態 | 上顎フルデンチャー及び、多数歯欠損 (人工唾液供給用義歯は上下とも有り) |
| 材質 | 口蓋：ＳＵＳ316 床：アクリル樹脂 フレーム：コバルトクロム合金 |
チタン合金・純チタン床
こんな患者様におすすめ
- 保険の義歯より快適性を向上させたい
- より生体親和性を望まれる
特徴
| 全体 | もっとも薄いところで、0.4ｍｍとなり熱も伝わりおいしく食事ができます 生体安全性の高いチタンを用いることにより、長期的に『安心・安全な』補綴ができます |
|---|---|
| 色 | シルバー、シャンパンゴールド(イオンコート加工) |
| 形態 | 金属床 |
| 材質 | 純チタン、チタン合金 |
ゴールド床
こんな患者様におすすめ
- 強靭で破損や変形、たわみが少ない
- アレルギーが起こりにくい
- 違和感が少なく舌の動きも自由で発音しやすい
- 金属味がほとんどなく、義歯使用の味覚の変化が起こらない
- 食べ物の温度を感じることが出来る
- お口の中が明るくきれいに見える
- 汚れにくく、清潔。粘膜の炎症や口臭などの問題が起きにくい
コバルトクロム床
こんな患者様におすすめ
- より快適性を向上させたい
- 咬合力の強い
特徴
| 全体 | もっとも薄いところで0.3mmとなり、熱も伝わり、おいしく食事ができます |
|---|---|
| 色 | シルバー系、ゴールド系 |
| 形態 | 金属床 |
| 材質 | コバルトクロム合金、金合金 |
超精密金属床
こんな患者様におすすめ
- 快適性をより向上したい
- よりリジッドな義歯を望まれる
特徴
| 全体 | リジッドサポートタイプの審美的金属床 基準設計に基づき鉤歯をミリングして作製する義歯 |
|---|---|
| 色 | シルバー系 |
| 形態 | パーシャルデンチャー |
| 材質 | コバルトクロム合金 |
デンチャー王手
こんな患者様におすすめ
- 義歯があわずに困っている総義歯
特徴
| 全体 | 桜井式無痛デンチャー 高い成型技術でピタリ装着できる義歯 |
|---|---|
| 色 | 各歯肉色ガムステイン対応 |
| 形態 | フルデンチャー |
| 材質 | アクリル樹脂 |
FINデンチャー
こんな患者様におすすめ
- 義歯が転覆しやすい
特徴
| 全体 | やわらかいシリコンが歯肉にまとわりつき外れにくい義歯です |
|---|---|
| 色 | アクリル部：歯肉色 シリコン部：ライトピンク他 |
| 形態 | フルデンチャー |
| 材質 | アクリル+シリコン樹脂 |
ソフトプレートデンチャー
こんな患者様におすすめ
- 歯肉が薄い場合や粘膜部に痛みを感じやすい
- 顎堤に強いアンダーカットがある
特徴
| 全体 | 粘膜面側は比較的やわらかい樹脂を使用 |
|---|---|
| 色 | アクリル部：歯肉色 シリコン部：ライトピンク他 |
| 形態 | フルデンチャー |
| 材質 | アクリル+シリコン樹脂 |