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高齢者の口腔ケアについて

高齢者の方にとって口腔ケアは、若い方に比べ重要な目的があります。

高齢者の口腔ケアの主な目的は3つです

・唾液の分泌を促す
口の中の乾燥を防ぐのも、口腔ケアの大きな目的の一つです。唾液には口の中を清潔に保って、また消化を助ける働きがあります。

・誤嚥性肺炎の予防
口の中の歯周病菌を含む様々な細菌が、誤って気管に入り発症する肺炎が「誤嚥性肺炎」です。(詳細「高齢者の死因第1位である「肺炎」と歯周病との関連について」12月31日投稿)
人間は本来、気管に異物が入ると反射的に咳をして、外部に吐き出そうとします。しかし高齢者、特に要介護者の方の場合その反射が弱くて吐き出せず、気管や肺に入った細菌や異物が原因で肺炎を起こしてしまいます。
口の中の汚れや細菌を減らすことが、誤嚥性肺炎の予防にもつながります。

・口腔機能低下の予防・改善
口腔機能が低下すると、しっかりと噛むこと難しくなり摂食障害や嚥下障害にもつながります。口腔ケアを行うことにより舌や口周りの筋肉を動かして、機能低下の防止に努めます。
食事をよく噛むと脳に刺激が与えられ、認知機能の低下を予防・改善するという研究結果も出ております。

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要介護者の口腔ケアでの注意点
・多くの水や歯磨き粉などの洗浄剤を使用しない
口腔機能が低下すると、口の中に水をためていることが苦手になります。水分がのどに落ち込み、そのまま、誤嚥されてしまう恐れがあります。

・頸部を前屈させて咽頭に流入しないように配慮する
顎を引く姿勢は、口の中に水をためておきやすい姿勢です。この姿勢により汚れた水がのどの中に入らないようにします。

・こまめに歯ブラシを洗う
歯をこする歯ブラシには口腔ケアの過程で多くの汚れ(細菌の塊や食物残渣など)が付着します。しっかり洗い流しすすぐことで、きれいな歯ブラシを口に戻すようにします。 歯ブラシをある程度したら、口腔ケア用のウェットテッシュなどで、粘膜をふき取りながら口腔ケアを行うことも、うがいが出来ない人などには有効な方法の一つです。

この記事が書かれた日:2016年01月09日

カテゴリ:口腔ケア, 唾液

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